来週の主要経済指標と市場への影響
全体概要
来週は、日本・イギリス・カナダのCPIが特に注目されるほか、米国の住宅関連指標やユーロ圏の収支動向も重要な発表が予定されています。これらの指標はインフレや景気の方向性を示し、各国通貨や株式市場に大きな影響を与える可能性があります。
日別スケジュール
8月18日(月)
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日本 6月第三次産業活動指数(前月比) 予想: +0.2% / 前回: +0.6%
サービス部門の動向を示す指標。予想を上回れば円高・株高、下回れば円安・株安要因。 -
スイス 4-6月期鉱工業生産(前年同期比) 予想: +0.7% / 前回: +8.5%
製造業の生産活動を示す。上振れならスイスフラン高、下振れならスイスフラン安要因。 -
ユーロ圏 6月貿易収支(季調済/季調前) 予想: 162億ユーロ / 145億ユーロ
黒字幅拡大でユーロ高、縮小でユーロ安要因。
8月19日(火)
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ドイツ 7月PPI(前月比/前年比) 予想: +0.1% / -0.8%
生産者物価の動向を反映。予想上振れでユーロ高、下振れでユーロ安。 -
ユーロ圏 6月経常収支 予想: 32.3億ユーロ
黒字拡大でユーロ高、縮小でユーロ安。 -
米国 7月住宅着工件数/建設許可件数 予想: 1.321M / 1.390M
住宅市場の強弱を示す。上振れでドル高、下振れでドル安要因。
8月20日(水)
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日本 7月貿易統計 前回: +9.7%
輸出増で円高、輸入増で円安要因。 -
イギリス 7月CPI(総合/コア) 前年比予想: +2.2% / +3.7%
インフレが強ければポンド高、弱ければポンド安。 -
カナダ 7月CPI(総合/コア) 前年比予想: +2.5% / +2.7%
上振れでカナダドル高、下振れでカナダドル安要因。 -
米国 7月中古住宅販売件数 予想: 3.93M
結果が予想を上回ればドル高、下回ればドル安要因。
8月21日(木)
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ニュージーランド 7月貿易収支 予想: 1.42億NZドル
黒字拡大でNZドル高、縮小でNZドル安。
8月22日(金)
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日本 7月全国CPI(総合/コア/コアコア) 予想: +3.1% / +3.0% / +3.4%
インフレ率が予想を上回れば日銀の政策正常化期待から円高要因、下回れば円安要因。
分析と考察
来週は特に 日本・イギリス・カナダのCPI が焦点となります。これらの結果は中央銀行の金融政策に直結し、為替市場の変動を大きく左右します。
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日本のCPI: 予想を超えれば日銀の政策転換観測から円高要因。特にコアコアCPI(生鮮・エネルギー除く)が重視されます。
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イギリスのCPI: インフレ圧力が強ければポンド高、弱ければポンド安。利下げ観測の動向に影響。
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カナダのCPI: 予想を上回れば利上げ観測が再燃しカナダドル高要因。
さらに、米国の住宅関連指標(住宅着工、建設許可、中古住宅販売)はFRBの景気判断や利下げペースに影響を与えます。結果によってドルの方向感が変化しやすく、短期取引においては特に注視すべきポイントです。
まとめ
来週はインフレ指標と住宅市場データが市場の大きな材料となります。為替市場や株式市場に急な変動をもたらす可能性が高いため、発表スケジュールを把握し、リスク管理を徹底することが投資家にとって重要です。
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